経済学古典を歩く Walking Economics Classics
リカード「経済学原理」を歩く-145 土地税(Land Tax)-11 土地税は生産を阻害する
【コメント】リカードは、土地に課されるいかなる税も、生産を阻害しないことはない、とする。政府を逆なでさせないためか、曲りくどい言い回しになっている。 (訳) もし土地にいかなる税金もかけられず、他の方法により徴収されたな […]
リカード「経済学原理」を歩く-144 土地税(Land Tax)-10 消費者に転嫁される
【コメント】リカードは、土地に課せられる税は、実質的には消費者に転嫁される、とさらに述べる。 (訳) もしセイ氏の意見が取り入れら、農業者の収入の十分の一が税として徴収されるとしたら、農業者の利益にかかる部分的な税となり […]
リカード「経済学原理」を歩く-143 土地税(Land Tax)-9 セイの誤り
【コメント】リカードは、土地税を含めて税について、一貫して否定的な見方をしている、といえるだろう。セイの英国の土地税に対する肯定的な見方についても、誤った見方であるとしている。 (訳) もし税金が、賃借人によって、初めに […]
リカード「経済学原理」を歩く-142 土地税(Land Tax)-8 テナントの前払
【コメント】税についてのリカードの叙述は退屈であるが、リカードは自らの経済学を分配論としてとらえており、税の負担の問題は重要なテーマである。ここで、経済学特有の視点が提供されている。つまり、税を納めることと、実施的な負担 […]
リカード「経済学原理」を歩く-141 土地税(Land Tax)-7 避けがたい不利益
【コメント】リカードは、いかなる税金であれ、それは生産を阻害しないことはない、とする。但し、幸いにも資本の形成を著しく害するほどの課税する自由主義国はない、とも述べる。税金は必要悪、という見方といってよいだろう。 (訳) […]
リカード「経済学原理」を歩く-140 土地税(Land Tax)-6 資本ストックが負担
【コメント】続けて、リカードは土地税の解釈に関して、アダム・スミスと異なる見解を述べる。つまり、土地税は、実質的には消費者に課されるのであるが、労働者はその資金不足のゆえに、一部は資本ストック、つまり利益に課されることに […]
リカード「経済学原理」を歩く-139 土地税(Land Tax)-5 アダム・スミスの誤り
【コメント】リカードは、土地、地代、生産物に課される税について、すべて実質的に地主が負担しているとするアダム・スミスの見解が誤りであることを指摘する。リカードは、まず、一般的に地代とわれているものについて、土地の用役に支 […]
リカード「経済学原理」を歩く-138 土地税(Land Tax)-4 土地税の問題点
【コメント】リカードは土地税の問題点を次のように指摘する。土地税は、最下級の土地を基準として穀物価格を引き上げ、土地の等級による生産力の違いに応じて課されるわけではない。そのため、それよりも上級の土地の地主は、結果として […]
リカード「経済学原理」を歩く-137 土地税(Land Tax)-3 アダム・スミスの4つの格言
【コメント】リカードは土地税は、アダム・スミスが述べる、税に関する4つの格言に反している、とする。4つの格言とは、①能力に応じたもの、②恣意的でないこと、③簡素であること、④できるだけ少額であること、である。 (訳) 今 […]
リカード「経済学原理」を歩く-136 土地税(Land Tax)-1 地主には地代税しか転嫁できない
【コメント】リカードは、すべての土地に課される土地税を地主に転嫁することはできないとする。なぜなら、限界地においては地代は発生せず、もし、課税されるならば、生産物の価格が税相当分上昇しなければ、資本はその土地から引き上げ […]